法人設立と節税

どのくらいの利益がでたら、法人成りによって節税になるか?

個人事業を行っている方から、法人成りをすると節税になるって聞くけどどのぐらいの売上や利益があれば法人成りしたほうがよいかということを聞かれます。
個人事業を行っている方が法人成りをしたほうがよいかどうかについて考える際のポイントは以下の3つです。

  • 給与所得控除の活用
  • 法人税率と所得税率の違い
  • 生命保険の活用

第一に、給与所得控除ですが、個人の事業所得であれば、売上から経費を引いた差額が利益となり、かつ、その利益がそのまま所得となって税金計算されることとなります。
一方、法人成りをすると売上から経費を引いた差額からさらに役員報酬を支払います。役員に対する報酬であっても税務上は給与という扱いになりますので、この給与に対して給与所得控除という控除を受けることが出来ます。例えば、年間800万円の役員報酬であれば200万円の給与所得控除を受けることが出来ます。
すなわち、売上2000万円、経費1200万円の例で考えますと、個人事業であれば、差額800万円として税額計算されます。控除が扶養家族等なしの一番シンプルな基礎控除38万円だけで計算すれば、年間の所得税は(800万円-38万円)×23%-636,000円=1,116,600円となります。
一方、法人成りした場合ですと売上2000万円、経費1200万円に加えて800万円の役員報酬を支払ったとします。そうなりますと法人の利益は0になりますので、法人税も0となります。ただし、役員報酬に所得税がかかってきますのでこちらの額を計算します。800万円の役員報酬ですと、前述のように200万円の給与所得控除がありますので、年間の所得税は(600万円-38万円)×20%-427,500円=696,500円となります。
つまり、同じ売上2000万円、経費1200万円の事業を行っていたとしても、個人のままだと1,116,600円の所得税を払うことになるが、法人成りすると696,500円の所得税で済むということです。ただし、役員報酬は原則、毎月定額で、期中の変更は簡単にはできません。したがって、上記の例通りにはいかない場合も出てくる可能性もありますので、注意が必要ではあります。詳しくは一度、メール等にてお問い合わせください。

第二に、税率の話ですが、法人税率は中小法人の場合、所得800万円までは22%、所得800万円を超えると30%となります。一方所得税の方は所得695万円超900万円以下で23%、900万円超1800万円以下で33%、1800万円超で40%となります。すなわち、所得税900万円を超えると所得税の税率の方が法人税の税率より高くなります。

以上のことから考えますと、個人事業で900万円を超える利益(所得)を計上している方は、とにかく法人成りを検討した方がよいということになります。また、それ以下の所得の方でも、給与所得控除のメリットは上記の800万円だけに限るわけではなく、例えば600万円でも174万円の給与所得控除が受けれるなど、額にある程度比例した控除が受けれますので、気になる方は一度、名古屋の税理士・公認会計士 山田会計事務所にご相談ください。ご面談しながら、その場で簡単なシミュレーションをおこなう程度であれば無料で行います。

第3には、生命保険の活用というメリットもあります。個人事業では、いくら生命保険をかけたとしても生命保険控除が年間5万円(加入している保険タイプによっては年間10万円)しか控除を受けることが出来ません。
一方、法人であれば、法人加入の生命保険であれば保険のタイプによっては掛金全額もしくは半分を会社の損金として計上できます。このあたりも法人成りの大きなメリットになると思います。

ご不明な点は名古屋の税理士・公認会計士 山田会計事務所にご相談ください。