ウェブ制作にまつわる所得税の源泉徴収

個人に対する報酬(外注費)に対しては下記の分類に該当する場合に限定して源泉徴収が必要になります。あくまで個人に対してですので法人に対する支払に対して源泉徴収する必要はありません。

  1. 原稿料・デザイン料・講演料などの報酬
  2. 弁護士、公認会計士、税理士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
  3. 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
  4. プロスポーツ選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
  5. 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
  6. コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
  7. プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
  8. 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

この中で1.の原稿料・デザイン料・講演料などの報酬が個人でウェブ制作関連の仕事をされている方にかかわってきます。まとめサイトなどに原稿を投稿しその原稿料として報酬を受け取る場合などは原稿料として源泉徴収の対象となります。

デザイン料も基本通達等では工業デザイン、グラフィックデザイン、広告デザインの具体的な例示があります。その中に具体的にウェブデザインという具体的な指摘はないにせよウェブ向けのデザインとして受け取る報酬はデザイン料として源泉徴収の対象と解するのが妥当だと考えます。したがって、ホームページのデザイン料、ゲームの画像制作料などはデザイン料として源泉徴収の対象となります。ただし、デザイン料に該当しないホームページのシステム構築は源泉徴収の対象にはなりません。

また、直接、ウェブ制作の関係ありませんが、講演料も源泉徴収の対象となっていることに注意が必要です。社内の教育研修目的で依頼した講演料なども源泉徴収の対象になります。

源泉徴収に必要な金額は1回の支払金額×10.21%(ただし、1回の支払金額が100万円を超える場合には、その超える部分については20.42%)となります。

源泉徴収義務は支払側にありますので、上記に該当する支払が発生した場合は支払側はきちんと源泉徴収した方がよいと思います。税務調査で源泉徴収漏れを指摘された場合は、支払側の徴収漏れということで本来負担すべき受取側ではなく支払側が立て替える形で支払う必要が出てきます。