8.営業キャッシュフローの作り方(受取利息・受取配当金・剰余金)

8.受取利息・受取配当金

損益計算書の受取利息及び配当金は未収入金によって計上された分を含んでいるため、

現実に当期資金流入のあった金額と一致しないため小計の上でいったん損益計算書の受取利息及び配当金を取消し、小計の下で実際に当期受け取った利息および配当金を計上します。

次に支払利息も同様に損益計算書の支払利息は未払費用で計上した分及び前払費用で調整した分を含んでいるため、小計の上でいったん損益計算書の支払利息を取消し小計の下で、実際に当期支払った利息を計上します。

また、支払配当金については実際に当期支払った配当金を財務活動のキャッシュフローに含めて表示いたします。

(CF仕訳)

①損益計算書の受取利息及び配当金の金額が400とした場合

(借)受取利息及び受取配当金(C/F)400(貸)利息及び配当金の受取額(C/F)400

②未収入金による受取利息の計上が50あった場合

(借)利息の支払額(C/F)    200 (貸)支払利息(C/F)           200

③損益計算書の支払利息の金額が200とした場合

(借)利息及び配当金の受取額(C/F)50 (貸)未収入金       50

④前払費用による支払利息の調整が100、未払費用による支払利息の計上が50あった場合

(借)未払費用           50 (貸)利息の支払額(C/F)    50

(借)利息の支払額(C/F)    100 (貸)前払費用         100

9.剰余金

ここでは、貸借対照表の資本の部のうち、資本金及び資本金準備金以外の部分、いわゆる剰余金について考えます。

一般的にこの剰余金の区分の表示は図Aのようになっています。

これは会社法の決算書類の表示の仕方であり、このままではキャッシュフロー計算書を作成するのは、都合がよくありませんので、資本(投下資本としてし拠出した部分)と剰余金(資本を運用した結果、稼得した利益の累積)とに区分すると図Bの様になります。

&

図A (会社法決算書)              図B

Ⅰ資本金                     Ⅰ資 本 金

Ⅱ法定準備金

資本準備金                    Ⅱ資本準備金

利益準備金

Ⅲ剰余金                     Ⅲ剰 余 金

1.任意積立金

2.当期未処分利益

キャッシュフロー計算書では利益準備金と任意積立金、当期未処分利益を一括して剰余金として取り扱っていきます。

そこでこの剰余金の前期末残高と当期末残高を比較してみましょう。

剰余金の期首残高を300、期末残高を400、増減額を100とします。

上記の例では、当期100万円の増加となっていますが、どのような原因で100万円増加したのか考えてみます。
剰余金の増加要因としては、当期純利益の発生があります。当期純利益といってもキャッシュフロー計算書では税引前当期純利益をスタートにして考えますので法人税等の支払は剰余金の減少要因として考えます。

また、その他の減少要因としては配当金や役員賞与の支払などの利益処分があります。これをまとめると以下の様になります。

前期末剰余金 300が当期末剰余金 400変動しているのは

(損益計算書)

①税引前当期純利益400→増加要因

②法人税住民税及び事業税▲200→減少要因

(変動損益計算書)

③ 配 当 金    ▲50→減少要因

④ 役 員 賞 与    ▲50→減少要因

が原因であり、そのキャッシュフロー計算書は以下のようになります。

(C/F仕訳)

①(借)剰余金 400(貸)税引前当期純利益 400

→キャッシュフロー計算書の一番上へ

②(借)法人税等の支払額200(貸)剰余金200

→営業活動によるキャッシュフローの小計の下へ

③(借)配当金の支払額  50(貸)剰余金 50

→財務活動によるキャッシュフローへ

④(借)役員賞与の支払額 50(貸)剰余金 50

→営業活動によるキャッシュフローの小計の上へ

名古屋の税理士 山田会計事務所へのお問い合わせ