6.営業キャッシュフローの作り方(前渡金・前払費用・未収入金・未収収益 ・その他流動資産)

4.前渡金・前払費用・未収入金・未収収益

(1)前渡金・前払費用

前渡金とは固定資産購入の際の手付金や商品納入前の代金、先渡しなどに使用される科目です。資金の動きでみれば、前渡金の金額分すでに資金が流出していますので、キャッシュフロー計算上はキャッシュアウトした形で処理します。

ただし、前渡しした資金の用途が固定資産購入なのか、商品購入なのかに応じたキャッシュフロー計算書上科目を分ける必要があります。具体的にみてみましょう。

前渡金の前期末残高が0、当期末残高が300、増減額は300とします。

300のうち200は機械購入のための前渡し、300のうち100は商品購入のための前渡しとすします。

CF仕訳

(借)固定資産取得のための支出(C/F) 200 (貸)前渡金     200

(借)仕入債務の増加額(C/F)     100 (貸)前渡金     100

前払費用は継続的な役務提供を受ける場合に、提供前に支出した費用に対して使用される科目です。前渡金同様、すでに資金が流出していますが、前払いした資金の用途が借入金に対する利息なのか、地代家賃などの支払いなのかに応じてキャッシュフロー計算書上科目を分ける必要があります。

前払費用の前期末残高が0、当期末残高が300で、増減が300とします。

300のうち200は利息の前払い、100は地代家賃の前払いとします。

CF仕訳

(借)利息の支払額(C/F)    200  (貸)前払費用    200

(借)その他資産の増加額(C/F) 100  (貸)前払費用    100

(2)未収入金・未収収益

未収入金とは商品販売以外に係る収入について使用される科目です。未収入金によって収益に計上されていたとしても、実際にはその収益に見合った資金の流入がありませんので、キャッシュフロー計算書上は以下のように処理します。

未収入金の前期末残高が100、当期末残高が300、増減が200とします。

(借)その他資産の増加額(C/F) 200  (貸)未収入金       200

逆に、期末未収入金が前期末未収入金より減少した場合は以下のようになります。

(借)未収入金           200 (貸)その他資産の減少額(C/F)200

未収収益は継続的な役務提供を行っている場合に、すでに提供を行っているにもかかわらず、資金未回収の場合に使用される科目です。

未収収益で計上されるものとしては受取利息やその他の地代家賃の計上などがありますので、それぞれ内容に応じてキャッシュフロー計算上科目を分ける必要があります。

未収収益の前期末残高が0、当期末残高が300、増減が300とします。

300のうち200は利息の未収、100は地代家賃の未収とします。

CF仕訳

(借)利息の受取額(C/F)    200  (貸)未収収益     200

(借)その他資産の増加額(C/F) 100  (貸)未収収益     100

5.その他の流動資産

今まで、前渡金、前払費用、未収入金、未収収益などの流動資産についてふれてきました。流動資産のなかにはその他に仮払金や立替金などがあります。また、それらの科目をまとめて、その他の流動資産として一括表示する場合もあります。

キャッシュフロー計算書は、重要性のある科目については独立掲記しますが、その他の重要性の低い科目については、「その他資産の増加額」もしくは「その他資産の減少額」としてまとめてしまいます。

したがって、仮払金や立替金などは金額的にも内容的にも重要性が低いことが多いので基本的にはその増減額を「その他資産の増加額」もしくは「その他資産の減少額」として処理すればよいのですが、例えば、仮払金の中身をみて、もし固定資産取得のための支出があり、金額的に重要性があれば、その分は「固定資産取得のための支出」に振替える必要があります。その方が、より正確な資金の動きについてキャッシュフロー計算書上表示することができるようになります。

名古屋の税理士 山田会計事務所へのお問い合わせ