12.投資活動によるキャッシュフローの作り方(建物・減価償却)

(2)建 物(減価償却の処理を直接法で処理している場合)

同じ有形固定資産でも、建物などの償却性資産については減価償却や除却といった要素が入ってきます。

建物の期首残高が200、当期増加(購入)で500、当期減少で※400で、期末残高300とします。

※当期売却による建物の減少   250

当期除却による建物の減少  100

減価償却による減少(直接法)  50

①購入による増加

建物の増加に係るキャッシュフロー仕訳は土地の場合と同様、以下の様になります。

(借)固定資産取得による支出(C/F) 500(貸)建物        500

②売却による減少

また売却の場合も土地と同様に考えればよいので以下の様になります。

(1)売却益が出た場合

(50万円の建物を70万円で売却した場合)

(借)建物           50    (貸)固定資産売却による収入(C/F) 70

固定資産売却益(C/F) 20

(2)売却損が出た場合

(50万円の建物を30万円で売却した場合)

(借)建物       50 (貸)固定資産売却損(C/F)     20

固定資産の売却による収入(C/F) 30

③除却による減少

除却というのは、売却とは異なり、資金の流入がありませんのでキャッシュフロー計算書上はそのまま建物除却損を取消します。

(会計上の仕訳)

(借)建物除却損    100     (貸)建物    100(キャッシュフロー仕訳)

(借)建 物     100  (貸)建物除却損(C/F)  100

④減価償却による減少

減価償却も資金の流入がないので除却と同様にキャッシュフロー計算書上はそのまま減価償却費を取消します。

会計上の仕訳

(借)減価償却費   50    (貸)建 物      50

(キャッシュフロー仕訳)

(借)建 物     50   (貸)減価償却費(C/F)  50

営業活動に係る資産及び負債に関連して発生した非資金項目は独立表示をしないというルールになっていましたが、投資活動に係る資産及び負債に関連して発生した非資金項目は原則的に独立科目を用いて表示しますので、営業活動に係る非資金的支出と投資活動に係る非資金的支出をとをしっかり区別し、混乱しないようにする必要があります。

(3)建 物(減価償却の処理を間接法で処理している場合)

建 物の期首残高が400、当期増加(購入)が500、当期減少(売却)が300、当期減少(除却)が150で当期末残高が450とします。

また、期首の建物減価償却累計額が200、当期増加(減価償却)が50、当期減少(売却分)50、当期減少(除却分)50で期末残高が150とします。

①購入による増加

建物の増加時には減価償却は関係ありませんので、直説法と同様の仕訳になります。

②売却による減少

(ⅰ)売却益が出た場合(400万円で売却した場合)

(会計上の仕訳)

(借)建物減価償却累計額  50 (貸)建物            300

現預金       400     建物売却益                          150

(キャッシュフロー仕訳)

(借)建 物       300  (貸)減価償却累計額    50

建物売却益(C/F)       150  固定資産売却による収入(C/F) 400

(ⅱ)売却損が出た場合(150万円で売却した場合)

(会計上の仕訳)

(借)建物減価償却累計額   50   (貸)建 物    300

現預金          150

建物売却損         100

(キャッシュフロー仕訳)

借)建物減価償却累計額  50    (貸)建 物    300

現預金           150

建物売却損      100

 

(4)減価償却

次に減価償却です。間接法では減価償却累計額を使って減価償却を計上しますが、

資金流出を伴わない費用ですので、キャッシュフロー計算書上そのまま取消しします。

(会計上の仕訳)

(借)減価償却費    50     (貸)減価償却累計額    50

(CF仕訳)

(借)減価償却累計額   50    (貸)減価償却費(C/F)     50

 

除却についても、資金流出を伴わない費用ですのでキャッシュフロー計算書上そのまま取消します。

(会計上の仕訳)

(借)建物減価償却累計額  50     (貸)建 物      150

建物除却損      100

(CF仕訳)

(借)建 物       150  (貸)建物減価償却累計額   50

建物除却損(C/F)          100

名古屋の税理士 山田会計事務所へのお問い合わせ